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<速読こそすべて>
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| (1) | 語彙が多い |
| (2) | 良い文章をたくさん知っている |
| (3) | 豊富な語彙、良い文章を論理的に並べる能力がある |
一つずつ見ていきましょう。
(1)語彙が多い(速読により語彙が増える)
速読家A君とA君にとって未知の語彙Xを想定します。
A君は速読ができるので、日ごろから多量の読書を続けています。あるとき、A君はXに遭遇します。当然A君はXの意味が理解できませんが、それでも文章の流れを追うのに支障はありません。A君は、X以外のほとんどの語彙を知っているので、Xの意味も前後関係からなんとなく把握できるからです。Xの意味を辞書で調べることもなく、A君は次のページをめくります。
すでにバナナの例でご説明しましたように、XはA君の潜在意識に確実に入力され、1層を形成しました。
A君は、その後も多量の読書を続けていきます。Xには幾度となく遭遇し、いずれ「入力の完成」がおとずれるわけです。
「入力の完成」がおとずれるさい、もしくはそれ以後の読書のなかでXに触れるときに、A君はXの意味を前後関係から確実に認識できるでしょう。そう、辞書など引かずとも、語彙は増えるのです。「おっ、この単語前にも見たことがあるぞ。ふむふむ、こういう意味なのか。よし、これで語彙が1つ増えたな」といった具合です。
遅読家B君にもご登場いただいて、A君との比較をしてみましょう。例として、次の前提条件を置きます。
@B君の読書スピードはA君の12分の1(極端な例ですが)
→読書スピードと読書量は完全に比例するので(※)、A君が1か月で読むのと同じ量をB君が読もうとすると1年かかる(1か月×12)。
※厳密にはそうではありません。速読ができるようになると、“楽に読める”ようになるので、“本を読みたい”という意欲が高まり、結果的に読書スピードの差以上に読書量の差は大きくなります。ただ、ここでは話を簡単にするために、完全に比例するとの前提にしました。
AA君がXに遭遇するのは、「1か月に1回」
→必然的にB君は「1年に1回」ということになる。
BXが「入力の完成」を迎えるには、A君、B君ともにXに12回遭遇しなければならない。
ここから導き出される結論は、以下のとおりです。
Xが「入力の完成」を迎えるまでの時間は、A君が1年(1か月×12回)に対し、B君は実に12年も必要(1年×12回)。
未知の語彙Y、Z・・・etc.もXと同じ道をたどりますので、速読家A君と遅読家B君の語彙数の差は開くばかり、というわけです。
速読ができる人は、できない人に比べて、語彙が増える速度が速いことが明らかになりました。10年、15年後のA君とB君の語彙数を比べてみれば、A君のほうが圧倒的に多いことになります。
これで、「速読により語彙が増える」ことが証明されました。
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(2)良い文章をたくさん知っている(「速読」により、良い文章をたくさん身につけることができる)
良い文章をたくさん知っていれば、みずから文章を書くとき良い文章が書けることは、いうまでもありません。
良い文章を“知る”には、どうしたらいいのでしょうか。大方の人が選ぶのは、特定の教材を選んで、その教材の文章を丸暗記するという方法です。
しかし、これは危険です。世の中には、たくさんの文章が氾濫しています。新聞、雑誌、書籍、市の広報誌など、数え上げればきりがありません。それらの文章の大半は良い文章ですが、なかには悪い文章もあります。ちゃんとした出版社から出ている書籍でも、悪文の典型のような文章が一部見られます。
教材として悪い文章を選んでしまったら大変です。悪い文章を丸暗記してしまえば、みずから文章を書くときにも悪い文章しか書けなくなってしまいます。
悪い文章を教材として選ばなければいいのですが、どれが良い文章でどれが悪い文章かの判断は、しろうとにはなかなかつかないものです。
そこで、速読を活用します。速読による多読では、良い文章には多く遭遇し、悪い文章にはめったに遭遇しません。良い文章は多くの人が好んで使いますが、悪い文章を使う人は少ないからです。
良い文章は自然に潜在意識に層を成し、「入力の完成」を迎えますが、悪い文章はけっして「入力の完成」を迎えることはないのです。
結果的に、良い文章ばかりが残り、悪い文章は自然淘汰されます。自分で文章を書こうとするとき、良い文章ばかりが頭に浮かんできますので、自然に良い文章が書けるようになるわけです。
これは、英語学習に置き換えてみればすぐわかります。日本人の英語は、明治時代の英語であって現代英米人には通じない、とよくいわれます。その理由は、学生時代に教科書に載っている明治時代の英語を丸暗記したからです。
ネイティブ(生来)の英米人は、明治時代の英語など読みません(日本人であるあなたも、明治時代の日本語は、文学作品以外読まないでしょう)。彼らは、現代の新聞や雑誌、ペーパーバックの小説などを読んでいます。自然、彼らの潜在意識の中には、現代英語の表現ばかりが蓄積されます。「入力の完成」を迎えた数々の現代英語の表現は、彼らが会話したり書いたりするとき自然に顕在化して、彼らからアウトプットされるのです。
| 蓄積された知識 | 入力方法 | 有用性 | |
| 日本人の英語 | 明治時代の英語 | 丸暗記式 | 役に立たない |
| 英米人の英語 | 現代英語 | 理解・反復式 | 貴重なコミニュケーションの手段となる |
(3)豊富な語彙、良い文章を論理的に並べる能力がある(「速読」によりこの能力が身につく)
これまでの説明で、速読により、語彙が増えたり良い文章をたくさん身につけることができることがわかりました。しかし、語彙や良い文章をたくさん知っていても、それを論理的に並べる能力がなければ、良い日本語の使い手とはいえません。
速読は、この「論理的思考能力」をも伸ばします。証明してみましょう。
速読が、論理的思考能力を伸ばす理由は、次の2つです。
@速読により脳内に論理的文章表現が蓄積される
A速読は、脳内の電気パルスの伝播速度を速める
おのおの解説します。
@(1)(2)でご説明した、「語彙が増える」や「良い文章をたくさん知ることができる」と同じことです。世の中に氾濫している文章の多くは、論理的な文章(良い文章)であって、非論理的な文章(悪い文章)はあまりありません。速読により「入力の完成」を迎えるのは論理的な文章のみですので、みずから文章を書くとき、自然に論理的に書けるようになります。
A速読とは、早く理解する技術です。早く理解できるからこそ速く読めるのです。「早く理解」できるようになるには、特殊な訓練を必要とします(訓練方法は、「実践編」で詳しく解説します)。
人の目が活字をとらえる速さは、「一瞬」です。あなたの目は、本の見開き2ページを一瞬でとらえることができるはずです。にもかかわらず、そのすべての意味を一瞬で理解できない。なぜでしょうか。それは、「理解するスピードが遅い」からです。大脳生理学的にいえば、「脳内の電気パルスの伝播スピードが遅い」からです。
電気パルスの伝播速度は、訓練によって高めることができます。
「脳の電気パルスの速度を高める」ことは、「頭を良くする」ことと同じことです。だってそうでしょう。本を読んだり人の話を聞いたりしたときに、理解までに時間がかかる人よりは、瞬時に理解できる人のほうが「頭が良い」ことは当然です。
「頭が良く」なれば、論理的思考ができるようになります。論理が頭の中でまたたくまにつながり、次に書くべき、もしくは話すべき文章が自然に浮かんでくるようになります。
これで、速読が「論理的思考能力」を伸ばすことも証明できました。
氷山理論の活用(潜在意識活用型)こそが「速読」の本質であることがおわかりいただけたことと思います。
7、速読により自然に日本語力が伸びる
速読が日本語力を伸ばすことが証明されました。まとめておきましょう。
速読とは、氷山理論の活用のことです。氷山理論の理念は、「覚えようと意識せずとも、自然に日本語力が伸びる」です。「日本語力」とは、「豊富な語彙(良い文章含む)を論理的に並べる能力」です。万人が理解しやすい文章は、論理的な文章です。論理的な文章が書ける人を、「良い日本語の使い手」と呼ぶわけです。
速読は、特殊技術を用いることにより、氷山理論の効果を意識的に高める手段です。速読により同一単語への遭遇回数が増えれば、「入力の完成」を迎えるまでの時間が短くなります。わかりやすく言えば、同じ単語に100回も触れれば、覚えようと意識しなくても自然に覚えてしまう、というわけです。
次は、さらに深く速読の本質に迫ってみましょう。
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